春の間ずっとステイホームだったためか、特に月日が早く過ぎるように感じます。
恐る恐る再開したレッスンでしたが、徐々に普段通りの生活が戻り、生徒さんたちと楽しく過ごさせて頂いています。
ボディ・マッピングの師匠がステイホーム中から毎日一つずつアップして下さっているワークは、130種類を超えました。
そのワークを行い始めて約3ヶ月になりますが、身体のどこも故障もせず継続できているのは、どのワークも「ゆっくり丁寧に」「観察すること」「感じ取ること」に重点を置かれているものだからだと思います。
日常生活のふとした瞬間やピアノや歌の演奏中に、ワークでやった身体の感覚を思い出し、活用することができたりすると、それはそれは嬉しいです。
また、身体のどの部分がどう働いているか、自分の内側の感覚に耳を澄ますことは、身体はもちろん心の安定にもつながる気がしています。
と言うと、まじめにコツコツ黙々とトレーニングに励んでいるみたいですが、面白いワークも多く、そこに新たな発見も重なり、かなり楽しんでおります。
少しご紹介しますと。。。
以前、生徒さんたちと行っていると書いたことのある眼のワーク、舌のワーク、顔の筋肉のワークは、まさに”変顔”のオンパレードです。
また、椅子に座って小刻みに脚を揺らすのは、小さい頃「やってはいけない」と教えられた”貧乏揺すり”。
「やってはいけない」シリーズはまだまだあります。
発声や発音にものすごい効果を実感し感動しているのが、コップの水を”ストローでブクブク”するワークです。
昔ジュースやカルピスをブクブクして怒られませんでしたか?
また、舌を口蓋から「コン!」音を出しながら離すワーク、こちらもとても大事なワークなのですが、昔の京都のヤンキー(不良と呼ばれていたお友達)は、これが素晴らしく上手かったです。「コン!」を通り越して「キン!!」みたいな、人間の身体から出ている音とは思えな響きでした。
その上、彼らは道端にしゃがんでタムロしてました。
実は「しゃがむ」って股関節や膝がしっかりしていないとできないことで、雑巾がけや草むしりをしなくなった現在は、しゃがめない人も多いそうです。
同じく京都人でいらっしゃる師匠と、舌にしても、しゃがむにしても「昔の京都のヤンキーは実は凄かった!」と意気投合したことがあります。
そんな感じで、お行儀が悪いとされている動作や、誤解されやすいポーズが、とても有効なワークになったりするのです。
私たちの日常の中で、ワーク的には無駄な動きは一つもない、ということでしょうか。
学校では教えてくれない、でも生きていく上での基となる大切な身体の使い方を、また、演奏にも驚くほど影響を与えるワークを、生徒さんたちに楽しくお伝えしていけたらと思います。