確かなインプット→スループット→アウトプットのために

「スループット」とは、「インプット」と「アウトプット」の間の造語で、ビジネスでは”売上”、IT業界では”処理能力”のことだそうですが、最近は音楽教育においても使われているそうです。

 

「耳トレ」の著者の方の耳トレにおける「スループット」とは、刺激を脳に記憶として”定着”させる、脳内で維持し続け”熟成”させる、牛の”反芻”のようなものだそうで、演奏に当てはめると、”学習したことを自分の中に落とし込んで定着させる作業のこと”かな、と解釈しています。

 

 

先月、半年間のボディマッピング の講座を修了しました。

この講座は対面で過去に2回受講しましたが、今回はオンラインで3回目の受講となりました。

同じ内容の講座なのに、毎回こちらがキャッチできる事柄が違うので、自分の変化を実感することができ、新たに多くの学びがあり大変有意義でした。

 

今回特に印象深かったのは「教えすぎない」ということ。

おお~!と思いました。

一見ボディ・マッピングの本筋とは外れているようですが、これがとても重要で、教える側に立った時は特に難しいことだと感じます。

まさに今、ボディ・マッピングで勉強したことを生徒さんに「アウトプット」する機会が増えてきた自分に必要な一言でした。

 

 

つい、知っていること、とっておきのことを、全部教えてあげたくなっちゃうのですね。

相手の反応が良ければ良いほど、もっと!もっと!と。

しかし、よかれと思ってやったことでも、情報が多すぎるとかえって相手を混乱させることになってしまったら、、、残念すぎです。

一回の情報はできるだけ少なく、これが秘訣なのだそうです。

 

 

確かに、自分が習う側の時を考えると、

 

レッスン中に先生のアドバイスで、あることができたとする。

何か掴めそうなその感覚を、ぜひ自分のものにしたいと思う。

もう一度それを確かめたいと思い、再度演奏する。

今日のレッスン中はその方法を試し続けたい。

 

こんな感じでしょうか。

 

でももしその最中に、先生がまた別のやり方を提案されたら、掴みかけていたそれを一旦手放して、また別のことに集中しないといけなくなってしまいます。

 

うーん納得!

「インプット」する側にもとても重要なことだったのですね。

 

 

そして、レッスンで体験できたことは、その一瞬の喜びだけでなく、家に帰ってからも、自分の感覚のもとに自分なりの手順で”再現”できるようになることが最も重要です。

 

この再現がまた、魔法がとけてしまったように一人ではなかなかできないのですが、そこで練習を繰り返して行われるのが「スループット」なのです。

 

 

教える側としてはできるだけ確実「インプット」して持ち帰ってもらえるように、そしてその後じっくりと「スループット」してもらえるように、「教えすぎないこと」という言葉を胸に、その匙加減に気をつけたいと思います。

 

習っている側としては「インプット→スループット→アウトプット」を続けて何十年?

熟成期間だけは立派ですが、腐敗しないように気をつけたいと思います^^