現在、大人の生徒さんが3人いらっしゃっています。
内容はみなさんそれぞれ。
ピアノの先生でもいらっしゃるお歌の生徒さんには、歌の身体の使い方と、その時々のマスターしたい曲を。
ピアノの先生の資格をお持ちの生徒さんには、身体の脱力の仕方と、エチュードと曲を。
ピアノが好きで長年弾き続けてこられた生徒さんには、どうしてもマスターしたい一曲を。
大人ですから生活をしていくという責任を背負いながらも、音楽をもっともっと学ぼうとされる姿勢には本当に頭が下がります。
生徒さんが持って来て下さる曲は私が勉強していないものが多く、私も一緒に勉強させていただいています。
また、その方の人生の積み重ねの結晶である音楽に、少しずつ私の意見を取り入れていただきながら一緒に音楽をつくっていく過程は、本当にドラマチックで楽しいです。
先日、音楽高校時代の同級生のチェンバロのコンサートを聴いてまいりました。
高校時代、練習室でいつも嬉しそうに笑いながら大好きなバッハのお話と演奏を聴かせてくれた友人は、いまや世界的にもその分野の第一人者となり、高校時代と全く変わらないニコニコ顔でお弟子さんたちとバッハを演奏していました。
「あの時の夢を実現したね。まずそこに感動しました。」とラインしたら、
「とりあえず、子供の時からやりたかったことを仕事にできて、ラッキーだったなと思ってます。」との返信がありました。
いやいや、これまでの長年の努力の賜物でしょう。
このように全く違う人生を歩んでこられた方々が、今の私の音楽面を刺激して下さることに、不思議なご縁を感じざるを得ません。
みなさんバラバラだけど、「音楽」を取ったら生きていけない人たち。
限られた時間で何を選んできたかは要は「何が好きか」で、自分の中での音楽がどういう存在かは「その結果」なのだなあと思います。
未来輝くお子さんたちにとっての音楽は、『13歳からわかる7つの習慣』(自由に読んでもらえるようにレッスン室に置いています)で言うと、「緊急ではないけど重要なこと」「一番大切なこと」という第二領域です。
今のお子さんは本当に忙しく、体力も気力も時間も「緊急で重要なこと」に持っていかれがちです。
音楽は「日々の練習」が必須だということは言わずもがなですが、それを獲得していくことは、本人の強い気持ちと周りの人も含めた大変な努力が必要です。
でも、この素敵な大人の方たちのように「いつかいいことが待っていますよ!」と、こちらも辛抱強く伝えていきたいです。